知らない天井…
9月の4連休。
特に予定もなくヒマなため、とりあえず四国でも行こうと東京を飛び出した。
金曜日のうちに奈良県の実家に帰り、一晩猫と過ごした翌朝、颯爽と四国に向けて中国道に乗ったときのこと。
4連休の初日である土曜日ということもあり、中国道はいつもの通り渋滞していた。
普段はあまりすり抜けとかしない方だけど、この日はなんでだろう。渋滞で徐行している車列を、スイスイとすり抜けしてしまった。
狭い部分を避け、追い越し車線のさらに右。中央分離帯ガードレールと車の隙間を縫ったとき、落下物を踏んだ。足場のブラケットだ。
フォークが相当抜け気味だったことや、バイクが直立でなかったこと、徐行とは言えない速度ですり抜けを敢行していたことなどの理由により、ブラケットを踏んだ直後、ハンドルは大きくとられ、転倒した。
さらに、倒れたバイクは滑走し、前方の渋滞で停車している車両に追突した。
さらにさらに、いつもは一人だけ世紀末覇者のようなガチガチのプロテクター族なのに、この日は「どうせ250ccでトコトコゆっくりツーリングだし、プロテクターなんていらんわ」と、ノープロテクターで走っていたのだ。
透水性の粗骨アスファルト・コンクリートにニードロップした膝は、見事に削られ、ざっくりと口を開けてしまったのだ。
幸いにも頭や首、胸等の大切な部分に問題はなく、立ち上がってバイクを引き起こしたのはいいけれど「あ、足に力入らないかも…」とへたり込んでしまった。
被害者の方に謝り倒していると、すぐハイウェイパトロールが到着して誘導をしてくれ、そのまま近くの病院まで救急車で運ばれることになった。
診断の結果は、膝を7針縫合しただけだった。
でも、膝の皿が衝撃で少し緩んでいるのか、触ったら動くこと。外傷部から空気が入っており、感染症の恐れがあることなどの説明を受け、入院を勧められたが、帰る!と駄々をこねて実家に帰宅。
経過としては、経過観察と抜糸で無理やり保険の降りる5回の通院をしただけで、感染症で足を切断することもなく、気圧で古傷も痛むことなく完治。
ただ、やっぱり膝に空気が入っているのか、若干の引っかかり感とぽきぽきという効果音が鳴るようになってしまった。
過失割合も当然10:0で、特にもめることなく処理は終わった。それでも多大な迷惑をかけたことには変わりないが…。
今までバイクに乗ってきて、さんざんコケてはきたけれど、等級の下がる事故を起こしたのは初めてだ…。
そんなこんなで、本当に運よく、事故は過去のことになった。
もう少し車が流れていたり、反対車線に飛び出したりしていれば、ナチュラルに死んでいてもおかしくない。
やっぱり、すり抜けはしない方がいい。あと、いくら250㏄のトコトコツーリングでも、プロテクターはきちんと装備した方がよい。